3月15日放送の林修の今でしょ講座で放送されていたのは甘酒が血圧上昇を抑制するのに効果が期待できるというのです。
血圧を下げる事も重要ですし、血圧の上昇を抑制することも重要です。血圧に役立つ甘酒の事について教えてくれていたのは、東京女子医科大学の市原淳弘先生です。
市原先生は甘酒について、甘酒は飲む点滴栄養分が吸収されやすい意味では素晴らしい栄養食品だと話をされます。しかしその一方で、甘酒に含まれる栄養素は非常に繊細なために飲み方には気をつけなければならないとも話していました。
甘酒が身体にいいからといって飲み過ぎてはいけないということです。
適量を飲むことで血圧にいい効果が期待できる、甘酒について血圧の上昇を抑制する効果について教えてくれます。
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甘酒は2種類ある
甘酒だからといって、甘酒ならなんでもいいというわけではありません。甘酒は材料と作りかたによって2種類あります。血圧に効果的なものを知るためには甘酒の種類が大切です。
甘酒は
- 「酒粕から作る甘酒」
- 「米麹を混ぜて作る甘酒」
この2つにわかれます。それぞれの甘酒の作り方を簡単に紹介しておきます。
酒粕から作る甘酒
まず一つは、酒粕から甘酒を作る方です。酒粕は日本酒を精製した際に残る搾りかすのようなものです。酒粕には栄養分が豊富に含まれているので、酒粕で作るから甘酒には栄養がたっぷりです。
酒粕から甘酒を作る方法は、酒粕にお湯を注いて砂糖塩を加えて混ぜます。そして日本酒を加えれば完成!
米麹を混ぜて作る甘酒
もう一つは米麹から作る甘酒です。水洗いした米に麹菌をつけ、4日間かけて甘味を生み出す麹菌が麹になるまで繁殖させます。そして、蒸した米と米麹を混ぜ10時間寝かせます。
沸騰したお湯の中に甘酒の原液(10時間寝かせたもの)を入れ、煮立ってきたところで塩を入れて甘味が引き立てば完成です。
この2つの甘酒の差は?
酒粕から作る甘酒のは値段は安いんですが、アルコールが残ります。それに対して、米麹をから作るものは手間がかかる分、値段は高いのですが、アルコールが含まれません。米麹からつくるとアルコールが無理な人でも飲めるということですね!
血圧上昇を抑えるのは甘酒に含まれるペプチド
血圧上昇を抑制するのに期待できるのは、米麹から作った甘酒。
米麹から作った甘酒にはペプチドと呼ばれる、血圧の上昇を抑える効果が期待できる成分が含まれています。なので米麹から作った甘酒が血圧に効果が期待できるのです。
血圧はなぜ上がる?
血圧があがる1つの原因として次のようなことがあります。
血液の中には悪さをしないホルモンである、アンジオテンシンⅠがたくさん入っています。この状態だと問題はないのですが、ストレスだとか肥満だとか、食塩の摂り過ぎだとかでACE酵素と呼ばれる酵素が元気に働くようになります。
このACE酵素がアンジオテンシンⅠを悪い働きをするアンジオテンシンⅡに変えてしまいます。
アンジオテンシンⅠがアンジオテンシンⅡに変わると、血管を収縮させて、本来、尿から排出されるはずの塩分を血液中にためるようにします。結果、血圧があがってしまいます。これが血圧があがる原因のひとつです。
甘酒にふくまれるペプチドはなぜよい?
甘酒に含まれるペプチドはACEがアンジオテンシンⅠをアンジオテンシンⅡに変えるのを防ぐ働きがあるのです。そのため、血圧の上昇にブレーキを効果が期待できるのです。
甘酒の血圧上昇を抑制する効果を高める方法
米麹から作る甘酒は血圧の上昇を抑制する効果が期待できることはわかったと思いますが、その効果をさらに高める方法があります。それは、ショウガと一緒に甘酒を飲むことです。
ショウガにはジンゲロールなどの辛味成分が入っています。ジンゲロールが抹消の血管を開いてくれて血流を良くして血圧を下げる効果も期待できるのです。
さらには、ショウガの皮にも利尿作用があり、尿で塩分を排出する成分が含まれています。このことによる血圧の上昇を抑える効果が期待できるわけです。
なので、ショウガを使うときはショウガだけでなく皮も一緒にすりおろしたものを、甘酒に加えることで、血圧をさらに上げにくくする効果が期待できるのです。
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甘酒を効果的に飲む方法
ふつうに甘酒を飲んでいてもその効果は十分に発揮できません。十分に効果を出すためには次のことを意識して飲むようにしましょう。
甘酒は常温もしくは冷やして飲む
米麹の甘酒の成分は高い温度に弱いです。そのため、常温もしくは冷やして飲むことがポイントです。これによって、甘酒に含まれる有効な成分を十分にとることができます。
甘酒にはペプチドの他にも消化酵素が含まれています。消化酵素は身体が吸収しやすいように分解してくれる働きを持っているのですが、加熱しすぎてしまうと、消化酵素の働きが落ちてしまいます。
番組内の実験をみると、電子レンジで85℃以上に温めた甘酒と常温の甘酒をデンプンが入ったシャーレに投入し、そこに消化酵素の働きを調べる試薬をいれた結果、常温の甘酒の方が圧倒的に消化酵素が働いていました。
甘酒はいつどのくらい飲む
血圧を下げるためには米麹から作った甘酒を飲むわけですが、血圧をあげるホルモンは日中よく働くので、朝に飲むのがおすすめです。
そして、甘酒は薬ではないので、急に血圧が下がるということはありません。個人差はありますが3ヶ月~半年ぐらい続けて飲むことで効果が期待できます。
飲む量は1日200ml程度にしましょう。
甘酒は期待する効果によって飲む種類や飲み方が違います。それぞれにあった飲み方をするようにしましょう。そして飲み過ぎには注意してください。医師の治療を受けている人は、医師に相談するようにもしてくださいね。
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