血圧サージが脳卒中などの血管に関わる危険因子だということがわかっています。
血圧サージとは血圧が急上昇することなんです。
普段は正常な血圧の人でも色々な出来事をキッカケに血圧が急上昇して、脳梗塞とか心筋梗塞などの血管の病気になるリスクが高いんです。
[ad]
普段から血圧に気をつけていても血圧の急上昇、血圧サージに注意が必要
血圧が高いと血管の病気になる可能性があるので、普段から、まめに血圧を測って食事は減塩。
医師からすすめられれば、降圧剤を飲んで血圧をコントロールしている人も多いと思います。
普段血圧を測っても、そんなに高く無いし血圧のことは全く心配ないって思っていても、些細なことで血圧が急上昇してしまうことが普段の行動でたくさんあるんです。
どんな時に血圧が急上昇する?ガッテンの実験でわかったサージの実態
血圧が急上昇する時っていうのは、どんな時なのか、NHKのためしてガッテンの中で実験をしていました。
実験の内容は、50~60代前半の男女6人で、収縮期血圧(上の血圧)140mmHg未満の人を対象に、24時間血圧計(30分毎に計測)を10日間行なってどんな時に血圧が上がっているのかを調べるっていう実験です。
対象人数が6人なので、参考程度ですが、血圧が上がったのはこんな時でした。
普段の中で血圧サージが起こる危険性が高い行動
あくまでも、ガッテンの中の実験の中で参考ですが、血圧が上がる時と上がる血圧はこんな感じでした。
トイレ(お通じが悪いほど血圧があがるという研究) | 12mmHg |
コーヒー(カフェインが血管を収縮させる) | 8mmHg |
通勤(電車に慌ててのったとき) | 9mmHg |
月曜日(週明けでストレス) | 19mmHg |
タバコ(ニコチンが血管を収縮) | 21mmHg |
深酒(一旦は血圧が下がるが、朝に血圧が上がる) | 20mmHg |
緊張 | 20mmHg |
階段(急ぎめに階段を登った時) | 19mmHg |
寒さ(普段より寒さを感じた時) | 9mmHg |
他にも起床時に血圧は上がりますし、ゴミ出しをするときも血圧があがる可能性がたかいです。
どの行動も、普段の生活の中でほとんどの人がしている行動です。1つの項目だけだと上がっても一時的なら大丈夫そうですす。
でも、起床して月曜日の朝、寒い中トイレに行くなんていう行動は、血圧があがる要因がいくつも重なるので、血圧の急上昇、血圧サージに繋がるんです。
血圧の急上昇、血圧サージが怖い理由がこれ
血圧が急上昇した時に怖いのが脳卒中とか心筋梗塞なんですが、高血圧患者2万人を調査した結果、血圧サージが起きる人と起きない人を比べると、血圧サージをある人はそうでない人に比べて脳卒中になる可能性が2.5倍も高くなるんです。
そして、危険な血圧サージは55mmHgなんです。
睡眠中の血圧の最低値を含む1時間の収縮期血圧と、起床後2時間の収縮期血圧の平均との差が55mmHg以上あると危険です。
[ad]
血圧サージが特に怖いのは朝!朝の血圧の急上昇に注意
血圧研究の第一人者の自治医科大学医学部苅尾和七臣先生が解説していました。
血圧の急上昇、血圧サージで一番起こりやすいのは朝です。先生によるとモーニングサージと呼ばれていて、朝の血圧の急上昇はいくつかの根拠があります。
先程紹介した血圧の上昇の可能性が高い行動などの血圧が上がる行動の幾つかの組み合わせで起こっているんです。
そして、その行動が積み上がって血圧が高い状態から戻らない時に、脳卒中などになる危険性が高まります。
特に注意が必要なのは起床時の血圧の急上昇
人は朝目覚めるために、交感神経の緊張が高くなり、血圧も上がりやすい状態になります。なので、朝は血圧を下げる力が弱い時間帯なんです。
そして、起きた後の部屋の温度やトイレ、コーヒーなど血圧が上がりやすい行動がかさなりやすいんです。
苅尾先生が実際に病院であった例を話していましたが
- 便秘の人が冬場の寒いトイレで力む
- 寒い時に薄着で新聞を取りに行ってタバコを吸う
- イライラして怒っている時
こんな時に心筋梗塞を起こして病院に運ばれてきたそうです。
朝起きてから2時間以内は血圧が変動しやすいので、朝の行動にはすごく注意が必要です。
血圧サージを防ぐためには自分の血圧を知ることが大事
歳をとってくると、自分の体の事がすごく気になるし、血圧が高い人は多いので、血圧計で血圧を測って記録している人はいると思います。
でも、血圧を気にするのは30代からだといいます。
血圧のことを知るためには、普段自分の血圧がどれぐらいなのか知っておくことがすごく大切です。若い時でもまだ大丈夫と思わずに、まめに血圧を測る事が大事です。
僕が30歳そこそこの時に、同じ年齢の人が脳梗塞で病院に運ばれてきたなんてことも経験しているので、若いうちから血圧を測る習慣をつけておくことは必要だといえます。
血圧サージを防ぐためには柔らかい血管にしておくことが大事
血圧サージで脳卒中などから体を守るためには、血圧が上がっても、それに対応できる柔らかい血管にしておくことが大事です。
そのためには、軽い運動をすることもいいことです。
軽い運動(有酸素運動)をすることで、血管を柔らかくする物質一酸化窒素をだしてくれるので、血管をやわらかくすることが期待できるんです。
血管をしなやかにするのは
などの記事でも書いています。
血圧サージを防ぐには深酒は避けるようにする
深酒をするとよく眠れると勘違いしてしまう人もいると思いますが、深酒をすると交感神経が優位になり睡眠にはあまりいい影響を与えません。
お酒を飲んでしばらくは、アルコールの血管拡張効果で血圧が下がります。
しかし、深酒をしていると、舌を支える筋肉が弱くなり、舌が下がって気道を圧迫して、睡眠時無呼吸を起こします。
睡眠時無呼吸を起こすと、呼吸を戻す為に血圧がグッと上昇する原因になります。
本来は睡眠中に下るはずの血圧が下がることができずに、起床時の血圧が上がってしまう結果になるんです。
お酒が好きな人は深酒をしないっていうのは難しいですが、血圧の事を考えると、ビール大瓶2本半または、日本酒2合程度を目安に飲むようにしましょう。
[ad]
日本高血圧学会おすすめの血圧を下げる方法
ガッテンの番組の中で日本高血圧学会にアンケート調査した結果の血圧を下げるのに期待できる方法です。
ベルトを緩めると血圧が下がる
男性で必要以上にベルトを強く締めている人多いですよね。ベルトを強く締めるとお腹の奥の大動脈(腹大動脈)を圧迫して血圧が上がることがあります。
番組の実験ではベルトを緩めるだけでも7mmHg程度収縮期血圧が下がるっていうデータが出ていたので、強めにベルトを締めているって人は少し緩めてみることをおすすめします。
スリッパを履いて血圧の上昇を防ぐ
足の裏は温度を感じやすく、朝起きて冷たい床などの触れると血圧が上がりやすくなってしまいます。
冬場裸足で過ごしていると血圧が上がるのに対して、スリッパを履くだけで、血圧が下がるというデータがあるので、普段からスリッパを履くだけでも血圧対策になります。
ストレスが原因の血圧には深呼吸がいい!深呼吸だけでも血圧は下がる。
ストレスが原因の血圧には、深呼吸だけでも20~25mmHg下がります。
2万人以上の人に深呼吸をしてもらった調査ではほとんどの人が血圧が下がった事がわかっています。
血圧を下げる深呼吸は、30秒で6回(5秒で1回)の深呼吸をすることです。
効果は一時的ですが、血圧を下げることができるので、血圧サージを防ぐには有効な方法の一つですね。
血圧の急上昇は大丈夫?自分の危険性を知る方法
血圧サージの可能性があるかもしれない…。ってことを知る方法を紹介しておきます。
朝起きて1時間以内に血圧を測ります。これを5日間続けます。
5日間の収縮期血圧(上の血圧)の平均が135mmHg以上、血圧の変化の幅が20mmHg以上だったらサージが起こっているかもしれません。
血圧が上がって脳卒中や心筋梗塞になる可能性は、どんな人にでもあります。普段血圧が低くても、血圧サージで血圧が上昇している可能性があるので、血圧を測るなど、気をつけて置くことが大事です。
[ad#ad1]